発癌性物質の変異原性に対するテンペの抑制効果

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タイトル別名
  • Inhibitory Effects of Tempe on The Mutagenicities of Carcinogens

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説明

癌のなかで最も多い消化器癌は食品・食物による影響がきわめて大きく、その一次予防は重要な課題となっている。食品・食物は、多くの種類の発癌性物質や発癌プロモーターを含んでいるが、その種類によっては発癌性物質の生成や作用を抑制する成分を含んでいるものがある。本研究では、現在、健康食品として注目され始めている無塩発酵大豆食品のテンペを用いて、サルモネラ菌に対するその抗変異原性について検討を行った。その結果を下記に示した。1.テンペは原材料である煮大豆同様に変異原性を示さなかった。2.煮大豆はその水およびエタノール抽出液にAF2の変異原性に対する抑制がみられた。3.テンペは、その水抽出液ではなく、エタノール抽出液にAF2、B(a)P、DMNの変異原性に対する抑制がみられた。4.テンペのエタノール抽出液の抑制効果は、AF2より変異原性の発現に薬物代謝酵素による活性化を必要とするB(a)P、DMNに対して大であった。5.この結果から、テンペはそのエタノール抽出液に薬物代謝酵素に著しく影響を与える物質を含むことが示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570854177559506432
  • NII論文ID
    110007057990
  • NII書誌ID
    AN00286669
  • ISSN
    02888645
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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