局所排気装置の外付け式フード使用時の制御風速と排風量の関係
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説明
【はじめに】局所排気装置の性能は制御風速と排風量によって決定される。その設計にはDalla・Valleの式が用いられることが多い。しかし、Dalla・Valleの式と実測値とでは必ずしも一致しない場合がある。近年三宅らは、側方吸引型外付け式フードを用いて風速の距離減衰を測定し、近似式を提案しているが、この式はフードの大きさが異なると適用できなくなる場合がある。本研究では、開口面積の異なる4種類の外付け式長方形型フードを用い、風速の距離減衰を測定し検討したので報告する。【実験方法】実験装置には産業医科大学に設置されている局所排気装置モデルを使用した。風速の測定は開口面中心より水平方向に熱線風速計(ISA-65、柴田科学製)を外側に移動させながら5cm間隔で行った。【結果および考察】風速は開口面からの距離と共に指数関数的に減少した。実験結果から、風速(V)、排風量(Q)および開口面からの距離(X)の関係は次式で近似した。60・A・V/Q=exp(α(X/De)) (1) ただし、Deは等価直径、αは実験定数である。αは等価直径と共に直線的に増加し次式で表された。 α=3.34×De+1.61 (2) 式(2)を式(1)に代入すると次式が得られる。 V/V_0=exp{-(3.34×De+1.61)・(x/De)} (3) したがって、開口面積の異なる4種類の外付け式長方型フードについて実験値とよく一致し外付け式長方形フードの排風景と制御風速の関係が(3)式により推算できることが示唆された。【まとめ】外付け式長方形フードについて、種々の排風量に対する風速と開口面からの距離の関係を調べた。さらに、排風量とフード前面の任意の距離における風速の関係を表す式を提案した。
収録刊行物
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- 産業医科大学雑誌
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産業医科大学雑誌 24 (1), 110-, 2002-03-01
産業医科大学学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1571135651823054720
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- NII論文ID
- 110001260229
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- NII書誌ID
- AN0009832X
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- ISSN
- 0387821X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles