GPUを用いたドキュメント指向型データベースの高速化

  • 森島 信
    慶應義塾大学大学院理工学研究科
  • 松谷 宏紀
    慶應義塾大学大学院理工学研究科|科学技術新興機構さきがけ|国立情報学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Performance Acceleration of Document-Oriented Stores Using GPUs

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説明

ドキュメント指向型データベースは,ユーザーが作成したドキュメントをスキーマレスに保存し,それに対する探索クエリを実行でき,水平分散を行えるデータベースであり,豊富な機能と拡張性を持っている.そのため,多くの文書を扱う web アプリケーションなどで広く用いられている.ドキュメント指向型データベースの主な処理は文字列探索であり,情報量に比例して計算量が増えるため,膨大な情報を扱う場合の文字列探索の計算量は大きい.ドキュメント指向型データベースは,インデックスを用いてこれを高速化しているが,文字列の部分一致など,インデックスを使えないクエリが存在し,これらのクエリがボトルネックとなる.そこで,本論文では,GPU 処理に適した構造の DDB キャッシュ (Document-oriented DataBase キャッシュ) を提案し,これに対する処理を GPU で高速化する.この手法で,ドキュメント指向型データベースの枠組みを維持しつつ,インデックスによって高速化できない文字列の部分一致などのクエリを含めた文字列探索を高速化できる.一件あたり 16 文字の文字列を含むドキュメント一億件に対する文字列部分一致の探索の実行時間を評価した結果,代表的なドキュメント指向型データベースである MongoDB の高速化に成功した.

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キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1571417127814838016
  • NII論文ID
    110009868133
  • NII書誌ID
    AA11451459
  • ISSN
    09196072
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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