88. ブロイラーのアスペルギルスによる腎臓における多発巣状肉芽腫

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アスペルギルス症は,アスペルギルス属による日和見感染症の一つである。一般的な原因菌はA. fumigatusであるが,最近A. flavusでの報告もある。本菌に汚染した孵卵器内で感染したり,鶏舎内の汚染敷料や飼料内の多量の分生子の吸入による呼吸器感染を起こし,鶏では気管支,肺,気嚢に黄色から灰黄白色結節病巣を形成する。時に脳,眼でも感染する。本症例は,肺のみでなく腎臓など多臓器内にアスペルギルスによる肉芽腫性炎が認められた。腎臓では,腎組織内の血管壁を巻き込む肉芽腫性炎がみられ,真菌により血行性に全身感染を生じた可能性も示唆された。

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