宮崎在来野菜「日向カボチャ」の品種改良における育種学的研究 : 和洋種間雑種後代の自殖法による優良系統の育成

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on breeding of 'Hyuga-squash', a Miyazaki origin vegetable : Breeding of excellent lines using self-pollination method in generations of interspecific hybrids between Cucurbita moschata and Fsub(1) (C. moschata * C.pepo)
  • ミヤザキ ザイライ ヤサイ 「 ヒュウガ カボチャ 」 ノ ヒンシュ カイリョウ ニ オケル イクシュガクテキ ケンキュウ : ワヨウシュ カン ザッシュ コウダイ ノ ジショクホウ ニ ヨル ユウリョウ ケイトウ ノ イクセイ

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説明

宮崎県在来野菜の日向カボチャはニホンカボチャ Cucurbita moschataの黒皮品種群に属している。しかし,昭和40年以降はセイヨウカボチャ C. maximaが粉質の肉質と良好な食味で普及し,日向カボチャの栽培面積は減少し,現在は高級和食料亭用として宮崎市と都城の一部で施設栽培が行われているにすぎない。このような状況で本研究室では,2008年度から日向カボチャの代表品種である‘宮崎早生1号’とセイヨウカボチャとの種間交雑を行い,着果効率の向上と果実特性の改善を目指してきた。本研究では,2010,2011年度に正逆ともに種子を得られた‘久台33号’との種間雑種後代20系統の自殖を行い,同時着果率および糖度測定,食味官能試験,果実形態の調査を行った。同時着果率は2015年度に連作障害や細菌病が発生したことで着果率が低くなったが,2014年度の結果は16系統において同時着果が見られた。自殖により得られた果実の形質は共通として表面にブルームがあり,やや深い溝と凹凸の隆起部が見られ心臓型の果形を示し,果皮色については‘久台33号’の形質が現れた。糖度測定・食味官能試験の結果は両年度ともに‘宮崎早生1号’よりも糖度が高く,良食味な理想形を有する系統がいくつか得られた。

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