CPU/GPU間データ通信向け先読み機構の検討

この論文をさがす

説明

HPC を中心として,GPU コンピューティングの重要性が高まっている.一般的な構成の GPU コンピューティングシステムでは,汎用 CPU と GPU が物理的に異なるメモリを持ちこれらがシステムバスを介して接続される.これまでシステムバスにおけるデータ転送オーバーヘッドは,プログラマがアプリケーションの特性を考慮しつつデータ転送処理を最適化することで対処されてきた.しかし,手動によるデータ通信の管理・最適化はアプリケーション開発の生産性を大きく低下させることから,このようなデータ転送処理の自動化・自動最適化が望まれている.そこで本研究では,システムメモリとグラフィクスメモリの間で生じるデータ転送を対象とし,自動で計算と転送の並列実行を実現する先読み機構を提案する.提案システムは,アプリケーションのデータ通信パターンを実行時に解析し,次に転送対象となるデータを予測する.予測対象データは,非同期転送を用いて計算処理の裏で GPU 上のメモリへと先読みされる.本稿ではこのような先読み機構の設計と実装を示し,初期評価実験の結果を通じて性能向上の可能性を検討する.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1571698602799586176
  • NII論文ID
    110009425037
  • NII書誌ID
    AN10096105
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ