体幹回旋時におけるヒト傍胸骨肋間筋の電気的活動

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タイトル別名
  • Electromyographic activity of human parasternal intercostal muscles during thoracic rotation

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説明

吸息筋の傍胸骨肋間筋(Parasternal intercostal muscles: PARA)の姿勢制御に関する機能,また姿勢の変化に伴うPARAの呼吸性筋活動への影響は明らかでない。健常成人男性5人を対象に,右PARAにfine wire電極を刺入して,(1)体幹の能動的回旋時,(2)体幹の回旋維持下での安静換気時において,気流,換気量,筋電図の生波形と積分波形を記録した。被験者毎に機能的残気量位から全肺気量位まで,徐々に吸息した際の積分筋電図から最大筋活動(EMGmax)を求め,それに対する百分率で筋活動の大きさを評価した。体幹の右側への回旋に伴い,PARAに持続性の筋活動が出現した。安静換気時には吸息相に筋活動が出現し,正面位の8.1±7.9(Mean±SD)%EMGmaxに対し,右側への回旋維持下17.5±12.9%EMGmaxと有意に増加し,左側への回旋維持下では,6.0±7.7%EMGmaxと有意に減少した。以上,PARAには姿勢制御に関する機能があり,PARAの呼吸性筋活動は姿勢の影響を受けることがわかった。

収録刊行物

  • 北里医学

    北里医学 32 (4), 343-348, 2002-08-31

    北里大学

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