腎性糖尿と耐糖能異常に関する研究 : 検尿と血液検査同時実施事例と, 血液検査再診事例との比較検討

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尿糖陽性者と陽性の既往のある事例に対して血液検査再診を行い,検尿と血液検査を同時に実施した事例と比較検討したところ以下の結果を得た。1.再診事例では同時事例でみられた,尿糖と血液値・グリコヘモグロビン値との相関がなく,血糖値・グリコヘモグロビン値ともに同時事例よりも低値を示した。2.腎性糖尿と査定されたものの占率は,再診事例の方が同時事例よりも有意に高く,臨床データに比し極めて高値となった。3.再診事例の約80%で再診時尿糖が陰性化し,再診時の尿糖値と血糖値・グリコヘモグロビン値・腎性糖尿占率は,初診時の尿糖値よりも関連性があるように思われた。4.年齢・BMIは耐糖能異常例の方が腎性糖尿例よりも高値となる傾向が認められた。5.尿糖陽性で準限界体承諾となったものの死亡指数は高く,糖尿病で特条となったものと比べても高値を示した。以上より再診事例を同時事例と査定上同等に取り扱う上で種々の問題点が確認された。

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