黄色靱帯ピロリン酸カルシウム結晶沈着症のCT所見

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タイトル別名
  • CT Findings on Crystals of Calcium Pyrophosphate Dihydrate Deposited in the Flaval Ligament

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説明

黄色靱帯ピロリン酸カルシウム結晶沈着症より頸部の脊髄・神経根症状を来たした2症例におけるCT所見を分析した。CT所見は,黄色靱帯部位に一致し,線状高吸収域と結節状高吸収域の2型を呈していた。電子顕微鏡およびX線回折にて線状高吸収域はピロリン酸カルシウム結晶であり,結節状高吸収域はピロリン酸カルシウム結晶とヒドロキシアパタイトの混合結晶であった。鑑別すべきは疾患としては黄色靱帯骨化症であるが,ピロリン酸カルシウム結晶沈着症の場合,以下の画像上の特徴が明らかとなり,それらにより鑑別可能と思われた。(1)頸椎の各々のレベルで結節状から線状高吸収域まで多様なCT所見を呈すること。(2)好発部位が頸椎であること。(3)線状高吸収域の場合,今回の分析ではHounsfield値が651〜820であったこと。

収録刊行物

  • 北里医学

    北里医学 19 (1), 23-28, 1989-02-28

    北里大学

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