D-2 経営現場から経営学に求める実践的課題(特別セッション)
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- 立花 敏男
- タクト・ヒューマンリレーションズ
書誌事項
- タイトル別名
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- D-2 Practical Challenges Asked In Business Administration From Real Field Of Management
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説明
日本企業がこれからも国際的な競争力を保っていくためには、競合するグローバル企業が用いている代表的な経営学の理論を学んで競合企業の戦略を理解することと、日本企業が抱える課題を解決し国際競争力を高めることができる、日本人に適応したマネジメント理論が必要になると考える。特に、現在の日本にとって複数の問題の原因となっている長時間労働から脱却することを可能にするマネジメント理論、世界の競争相手がとっている手法に対応し、且つ日本人によく適応し得るマネジメント理論が登場することを望んでいる。一方で、日本企業の中にもしっかりとした企業理念と行動指針を有しているところがある。キヤノン(株)を例にとって見てみると、企業理念は「世界人類との共生」で、行動指針は「三自の精神」である。「三自」とは「自発」「自治」「自覚」で、同社の創業者であった御手洗毅によるものである。この行動指針はD. マグレガーの「Y理論」が説いている人間観やE. デシの「内発的動機付け」と等しい考え方であるが、これらの理論が1960年代から提唱されてきたものに対して、御手洗はこれを1937年の創業当時から提唱している。また、御手洗は1959年にGHQ(ゴーホームクィックリー)運動を始め、1973年にはタイムカードを廃止して出退勤は従業員の自己管理に任せることをいち早く取り入れている。私たちは日本企業の中にも存在するこうしたマネジメント手法を見直し、日本人に適応したマネジメント理論を作り上げることができればよいと考える。
収録刊行物
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- 日本マネジメント学会全国研究大会報告要旨集
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日本マネジメント学会全国研究大会報告要旨集 (71), 105-108, 2015-06-12
日本マネジメント学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1571980077406322816
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- NII論文ID
- 110010001584
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- NII書誌ID
- AA12545456
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles