目標言語から母語への逆向転移の実例 : 日本語から中国語へ

書誌事項

タイトル別名
  • Instances of TL to L1 Backward Transfer : from Japanese to Chinese

この論文をさがす

抄録

外国語学習者の母語使用に、学習する目標言語の痕跡がよく観察される。しかも、不特定多数の人と会話する場面や改まった場面、文章や書物からも容易に観察されるなど、単なるコードスイッチングや借用では解釈しきれない側面があり、最近目標言語から母語への干渉(backwardtransfer)という視点が提案されてきた(例えばCook2003など)。 ただし、この分野の研究はまだ浅く、日中両国においても蓄積がほとんどない上に、特定の訳語すら定着していない。本稿は、まずその干渉の現象を「逆向転移」と命名し、2011年から収集した目標言語(本稿では日本語)が母語(中国語)に与える影響の用例の一部を提示し、具体的にどこに目標言語の影響があるのかを分析する。一部の用例には、自然であると判断される度合いなど、筆者が行うもう一つの調査の結果を併せて提示することによって、体系的な研究がまだない中国人日本語学習者に見られる「逆向転移」現象の初歩的な解明を試みる。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1571980077761439744
  • NII論文ID
    110009889033
  • NII書誌ID
    AA11576760
  • ISSN
    13464744
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ