級数の集約による多倍長数の計算法とπの計算への応用

  • 右田 剛史
    広島市立大学 情報科学部知能情報システム工学科
  • 天野 晃
    広島市立大学 情報科学部知能情報システム工学科
  • 浅田 尚紀
    広島市立大学 情報科学部知能情報システム工学科
  • 藤野 清次
    広島市立大学 情報科学部情報工学科

書誌事項

タイトル別名
  • Recursive Reduction of Series for Multiple-precision Evaluation and its Application to Pi Calculation

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説明

多数桁の数学定数, 特にπや自然対数の計算法として簡単に導出できる級数展開を用いる方法と, πにおけるGauss-Legendreの公式等の反復計算法が知られている.πに関しては, 従来N桁の値を得る計算量は, 級数によるとO(N^2), 反復計算法によるとO(N(logN)^2)とされ, Nが大きい時には反復計算法の方が格段に有利であると言われていた.本稿ではある種の級数に対して, 隣接する級数の項を集約することにより, O(N(logN)^3)の計算量で級数の和を計算する計算法を示した.この方法によって桁数Nが大きい時にも, 従来計算時間的に反復計算法より不利とされてきた級数による計算が, 同等の時間で行える, 本手法を用いることにより, 3.2万桁から5.3億桁のπの計算に関して, 級数の和を用いたChudnovskyの公式を, 反復計算によるGauss-Legendreの公式よりも高速に計算できることが明らかになった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1572261552107558400
  • NII論文ID
    110002932333
  • NII書誌ID
    AN10463942
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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