オオニジュウヤホシテントウの発生回数に及ぼす環境要因について
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説明
オオニジユウヤホシテントウは成虫態で休眠するので発生回数は成虫が産卵するか否かできまる場合が多い。したがって成虫の産卵に影響する条件について実験し,これにもとずいて札幌地方の発生回数を論議した。その結果は次のとおりである。1. 成虫の産卵可能な温度範囲は18.6~31.8℃であるが,最適範囲は24~28℃と考えられる。2. 成虫は次のような条件のときに産卵が見られる。(1)長日条件(14時間以上)におかれたとき。(2)茎葉の生育旺盛な時期のジャガイモの葉を摂食したとき。3. 成虫は次のような場合には産卵をしないままに休眠に入る。(1)短日条件(14時間以下)におかれたとき。(2)生育末期に近いジャガイモの葉を摂食したとき。4. 幼虫時代の日長時間は産卵に関係しない。5. 札幌地方では,普通は年1回発生である。第1化成虫は7月下旬頃出現する。この時期の温度よび日長時間は産卵可能な範囲内にあるが,食草の生理状態が悪いため第1化成虫は産卵することなく休眠に入り年1回発生に終わると考えられる。
収録刊行物
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- 北海道農業試驗場彙報
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北海道農業試驗場彙報 (75), 79-85, 1960-03
北海道農業試験場
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1572261553141412992
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- NII論文ID
- 220000126437
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- NII書誌ID
- AN00230835
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- ISSN
- 00183415
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles