書誌事項
- タイトル別名
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- Dose Warm Heart Surgery Improve the Cardiac Surgical Patient Care?
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説明
心臓血管外科における常温体外循環の導入による常温開心術は, 開心術術後管理を容易にし, 術後患者の早期回復に役立つかを検討した。常温開心術症例は, 従来の低体温開心術症例に比較して, 術中の体外循環時間と手術時間が短く, ICU収容後は, 体温の回復は早く, 血圧の変動も小さく, 循環動態は安定していた。呼吸器からの離脱も有意に早く, ICUの滞在期間も短い傾向にあり, 術後出血量も少ない傾向がみられた。したがって, 開心術術後急―生期患者の術後管理はICU収容後から始まるのではなく, 手術室での, 特に麻酔科医を中心とした手術チームによって, 術中からすでに始まっているのであるということを強調したい。これらの効果は一施設の開心術症例数を増加させた一方, ICUでは誰が術後の集中治療を管理統括するべきかという問題が残る。患者に対する最終責任は外科医にあると考えているが, ICUでのこの問題は21世紀に持ち越された課題である。
収録刊行物
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- 日本外科系連合学会誌
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日本外科系連合学会誌 26 (5), 1243-1246, 2001-10-30
Japanese College of Surgeons
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1572543024586360960
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- NII論文ID
- 10009894534
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- NII書誌ID
- AN00002502
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- ISSN
- 03857883
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles