台湾と日本九州における死亡構造の国際比較研究(第二報)

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死亡構造の国際比較における研究に際し,日本,九州を対象として,年齢階級別・死因別死亡率について分析した。結果として脳血管疾患は九州では男子で35〜39歳で増加し,台湾の50〜54歳で略同一となる。女子では15〜79歳まで,台湾の方が九州より高い。悪性新生物の場合では,男子では45〜54歳まで各年齢階級で略同じ死亡率を示しているが,55歳以上では九州が増加している。女子65歳以上では九州の方が高い。そのほかの死因を比較すると,女子の心疾患は,25〜74歳まで台湾の方が高い。肺炎・気管支炎(50歳以上),不慮の事故,肝硬変(25歳以上),全結核,糖尿病(50歳以上)などはいずれも台湾の方が高い。特に糖尿病では女子で45歳〜79歳では九州の2倍の死亡率であることに注目される。台湾県市別において男女とも胃と食道癌は有意に相関する(P<0.01)。肝臓癌は男女ともに日本<九州<台湾の関係である。

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