急性心筋梗塞後の急性期における心形態および24時間血圧・心拍数の変化について

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タイトル別名
  • Ambulatory Blood Pressure and Left Ventricular Changes Evaluated in Relation to Acute Myocardial Infarction

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説明

急性心筋梗塞(AMI)患者における急性期の心形態,24時間血圧・心拍数について経時的に検討した。対象はAMI16例(前壁7例,下壁9例)で,発症1週(1W),2週,4週に,心エコーと携帯型自動血圧計測定を行なった。心エコーでは左室径,心室中隔厚(IVST),左室後壁厚を,自動血圧計では24時間値(24 Ps,24 Pd,24 HR),日中値(DPs,DPd,DHR),夜間値(NPs,NPd,NHR),夜間降圧度を求めた。心エコー指標は前壁・下壁とも経時的に変化しなかった。前壁ではNPsは1W時に下壁より低下しており,その値は経時的に増加を,また下壁のNHRは経時的に減少した。1W時に下壁で夜間降圧度の異常をみたが,経時的に回復した。IVSTの経時的変化と24 Ps,24 Pd,DPs,DPdの経時的変化とは逆相関を認め,IVSTの血圧変動に村する重要性が示唆された。以上から,梗塞部位により経時的な血圧,心拍数の変動には差が存在し,また血圧変動にはIVSTの関与が大きいことが判明した。

収録刊行物

  • 北里医学

    北里医学 24 (3), 183-194, 1994-06-30

    北里大学

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