動的切り替え可能なSIMD/MIMD型プロセッサにおけるMIMDコアの低コスト実現法(マイクロプロセッサ)

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タイトル別名
  • Low-Cost Implementation of the MIMD Core For a Runtime Mode Switching SIMD/MIMD processor

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説明

近年,自動車における,画像認識を用いた安全システムの普及が始まっている.これらのシステムでは,リアルタイムな画像認識を熱設計が厳しい車載環境で行う必要があるため,画像認識プロセッサには,高い演算性能のみならず低消費電力性が求められる.また,複雑化する画像認識アルゴリズムに対応するため,様々な粒度の並列性を活用でき,なおかつ高いコスト性能比を実現することも必要となる.こうした中で,著者らは,高並列SIMDプロセッサによる低コスト・高性能・低消費電力と,MIMDプロセッサによる柔軟な並列性の活用の双方の性質を併せ持つプロセッサの実現を目標に研究開発を進めてきた.本稿では,上記性質を持つプロセッサの実現に向け,SIMDプロセッサのProcessing Element(PE)の回路資源に着目し,複数のPEを組み合わせて1つのMIMDコアを実現する実装方式を提案・評価する。具体的には,1)PEのメモリーレジスタファイルを流用したキャッシュ機構,2)SIMD/MIMDコアにおけるデータパスの共有,3)PE演算器群を流用した浮動小数点パス,を実現した.これらの実装方針をとることにより,動的切り替え可能なSIMD/MIMD型プロセッサを実現するための追加コストを,MIMDコア全体の回路規模の約10%までに抑えることが出来ることを示した。これにより,低コスト・高性能・低消費電力・柔軟性を併せ持つ画像認識プロセッサの実現可能性を示した。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1572543027110673920
  • NII論文ID
    110006624778
  • NII書誌ID
    AA12149313
  • ISSN
    09196072
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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