勃起不全の診断 : 第5報 Sexual stimulationに対する陰茎周増大率と生理反応の同時測定による勃起機能検査

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タイトル別名
  • EXAMINATION OF IMPOTENCE BY RECORDING PHYSIOLOGICAL REACTION SEXUAL STIMULATION

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説明

インポテンス(IMP)の診断法として性的刺激に対する性的勃起を記録する方法は種々報告されているが,方法,診断基準などについては問題点も多い.本法の診断基準を作成することを目的とし,健康成人11名にのべ42回のAVSS(audiovisual sexual stimulation)をおこなった.AVSSに対する陰茎の変化と脳波,呼吸法,血圧,Galvanic skin reflex (GSR),球海綿体筋筋電図を同時測定し以下の結果を得た.1)mercury strain gaugeで測定した陰茎周の増加率と陰茎皮膚温の変化とは相関が認められず,一般的にAVSSに用いられる陰茎皮膚温の測定は適当た方法ではないと考えられた.2)健常成人では陰茎周増加率と収縮期血圧,拡張期血圧,GSR,呼吸数増加量,呼吸の深さとは正の相関を示した.3)相関の認められたパラメータにそれぞれ点数を与え,seual stimulation score(SSS)を作成した.SSSと陰茎周増加率は正常破検者では,y=3.2x+11.6r=0.7742 p<0.01の相関を示した.4)SSSが3以上を有効な刺激と判定し,SSSが3以上の症例で,上記直線より求められた正常者の陰茎周増加率の90%以上の増加を正常とする診断基準を作成した.SSSを用いたAVSSはAVSSの刺激を客観化でき,false negativeの少ないより客観的な検査法となる可能性がある.

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