「横穴式墓」攷
抄録
これまで多くの先学らによってすすめられてきた横穴式石室、横穴等の横穴式墓の研究は型式学的編年研究・系譜論的研究、一方で葬送儀礼、棺体配置の諸問題や親族構造の諸問題に至るまでみられる。しかし、前者を中心とした研究は「墓」というよりは構造・構築物としての研究が中心であり、儀礼・埋葬に関する当時の墓としての検討がすすんでいないのが現状である。これは横穴式埋葬施設は追葬を可能とした構造をもつ一方で屍体埋葬当初のかたちをとどめていることは稀だからである。横穴式墓が構造上盗掘や破壊が容易で、偶然でない限りではその原形をとどあるものは全国でも少ない。多くの場合埋葬に関して提示されてもそれは最終段階の埋葬状況を把握するだけであって、埋葬施設の初葬時から最終埋葬までを復元するまでには至っていない。そのたあに研究が構造論・築造技術論・型式学的編年論・伝播論等が主となるのも当然である。
収録刊行物
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- 奈良大学大学院研究年報
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奈良大学大学院研究年報 (3), 165-173, 1998-03
奈良大学大学院
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1572543027476451584
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- NII論文ID
- 120003462665
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- ISSN
- 13420453
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles