座位から立位への姿勢変換時の心拍変動の解析

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タイトル別名
  • Analysis of Heart Rate Variability at Change from Sitting to Standing and Supine to Standing Posture

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説明

仰臥位から立位への姿勢変換時の心拍,血圧変動は,自律神経機能評価指標の一つである。労働などにおける生体負担度評価の客観的指標として自律神経反応が一般的に用いられる。本論文では,自律神経機能評価に,座位から立位への姿勢変換時の心拍変動を指標として用いることを提案し,その特徹を明らかにしている。座位から立位への姿勢変換は,生体に対する負担が軽く,かつ,任意の場所で簡単に実施できるという利点を持つ。仰臥位から立位,および座位から立位への姿勢変換における立位開始過渡状態の心拍変動と立位および前姿勢の心拍変動の変化率を比較解析した。その結果,立位開始直後の起立に伴う血圧低下に対する圧受容体反射とそれに伴う自律神経反応を反映すると考えられるR-R間隔の減少時間および減少率には,前姿勢の差異は認められなかった。また,副交感神経の活動度に関るパラメータの変化率は,座位から立位および仰臥位から立位の差が認められなかった。立位開始時の血圧回復期に関るパラメータと,姿勢変換に伴う交感神経の活動度の変化率には,座位と仰臥位との有意差が認められた。以上より,提案指標による自律神経機能評価の可能性が示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1572824501712908928
  • NII論文ID
    110001020936
  • NII書誌ID
    AN00136917
  • ISSN
    02855372
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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