十二指腸潰瘍再穿孔に対する腹腔鏡下大網充填術の1例

  • 三方 彰喜
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 岩瀬 和裕
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 桧垣 淳
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 田中 靖士
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 吉川 正人
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 岸本 朋乃
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
  • 上池 渉
    りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Reperforated Duodenal Ulcer Successfully Ttreated by Laparoscopic Omental Implantation Repair

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説明

症例は49歳の男性.1997年10月,穿孔性十二指腸潰瘍に対し腹腔鏡下大網充填術を施行し,H_2受容体拮抗剤の投与を行った.術後6か月目に行った内視鏡検査にて,潰瘍の治癒を確認し,H_2受容体拮抗剤の投与を中止した.1998年6月15日激しい上腹部痛が出現し,当院受診.腹部X線検査にて腹腔内遊離ガス像を認め,十二指腸潰瘍の再穿孔を疑い緊急手術を施行した.腹腔鏡下に観察すると前回同様十二指腸球部前壁に穿孔を認めた.発症後短時間であり,再度,大網充填術を施行した.再手術後の内視鏡検査にてH. pyroli陽性であり除菌を行った.4か月目の内視鏡検査では十二指腸に潰瘍病変は認めなかったが,H_2受容体拮抗剤の投与を継続し,術後3年11か月経過した現在,潰瘍の再発は認めていない.腹腔鏡下大網充填術後の再穿孔例に対しても腹腔鏡下大網充填術は考慮すべき術式であると思われた.

収録刊行物

参考文献 (15)*注記

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