(77)銀ゼオライトスラリーの散布による施設栽培に発生するキュウリうどんこ病の防除
書誌事項
- タイトル別名
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- Protection of Powdery Mildew of Cucumber by Apprication of Ag-zeorite Slurry in Green House Conditions
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説明
銀ゼオライトは,低濃度の銀を含み微生物に対し殺菌効果が認められる.銀ゼオライトが養液栽培の病害に有効であることを報告したが,地上部に発生する病害に対しても有効と考えられ検討した.銀ゼオライトを20%含むスラリーの500倍希釈液を,発病初期のキュウリうどんこ病に散布したところ,1週間後の調査で上位葉への進展が停止し,約10日後では,無処理区59%の発病葉率に対して26%と,ほぼ散布前の状態を保持し,対照薬剤(テトラコナゾール剤)3000溶液散布(発病葉率24%)とほぼ同等の防除効果が得られた.銀ゼオライトスラリー散布6日後に,低真空SEMでキュウリの葉を観察したところ,葉面にはゼオライトの粒子の付着が認められ,また,葉面のうどんこ病菌は,ほとんどの菌糸が萎れた状態となっていた.銀ゼオライト散布による葉面の汚れはほとんど認められないことから,銀ゼオライトスラリー500倍液の7日間隔の散布は,キュウリうどんこ病菌の生育を抑制し,蔓延を防止することから,防除薬剤としての利用が可能と思われる.
収録刊行物
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- 日本植物病理學會報
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日本植物病理學會報 69 (1), 71-72, 2003-02-25
日本植物病理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1572824501995963776
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- NII論文ID
- 110002716793
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- NII書誌ID
- AN0019269X
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- ISSN
- 00319473
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles