制癌剤感受性試験の検討 : subrenal capsule assay(SRC)の有用性について

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  • COMPARISON OF DRUG SENSITIVITY TESTS : usefulness of subrenal capsule assay(SRC)

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ヒト膀胱癌培養株T24を用い, cisplatin(CDDP), methotrexate(MTX), vinblastine(VLB), adriamycin(ADM)についてsubrenalcapsuleassay(SRC法), ヌードマウス皮下移植法, humantumorclonogenicassay(HTCA)の各制癌剤感受性試験を行い, 各々を比較検討した.各々のassayにおいて, 有効と判定された薬剤は, SRC法ではVLB, ヌードマウス皮下移植法ではVLBとADM, HTCAでは有効薬剤はなかった.HTCAにおいて, 薬剤の判定基準濃度を上げることによりADMが有効となり, 薬剤の接触様式を持続接触とすることによりVLBが有効となった.MTXはinvivoassayにおいても, HTCAにて条件を変化させても有効とならなかった.以上のことから, 1)invivoassayにおいては, 臨床的な薬剤濃度をマウスにおいて設定しなおすこと, 2)HTCAにおいては, 各薬剤のphar-macokinitics, 作用機序をふまえ, 薬剤別に条件設定することなどの必要性が示唆された.またSRC法はヌードマウス皮下移植法とよく相関し, 種々の問題は残されてはいるが, 従来のinvivoassayにまさる点が多く, 臨床応用に有望なinvivoassayと思われた.

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