宿主魚の移動に伴うイシガイUnio douglasiae nipponensisの定着と再生産
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抄録
新規に造成されたビオトープ池への魚類の移動に伴うイシガイの定着と再生産に着目し,それに寄与した宿主魚種を検討した。イシガイの宿主として適性をもつ魚種を明らかにするために行なった寄生実験では,対象とした12魚種のうち6魚種から稚貝が得られた。そのうち寄生幼生の稚貝への変態率はオイカワおよびヨシノボリ類で高く,それぞれ95.3%と88.1%であり,他の魚種では5%に満たなかった。また,過去に行なわれたビオトープ池におけるイシガイ幼生の寄生状況およびイシガイと魚類の生息状況の調査結果より,オイカワは現地における幼生の平均寄生数と寄生率も高く,生息数も多い魚種であったことから,ビオトープ池においてはオイカワが主な宿主としてイシガイの定着と再生産に寄与したと考えた。
収録刊行物
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- 農業農村工学会論文集
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農業農村工学会論文集 (287), 11-18, 2013-10
農業農村工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1572824656332462208
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- NII論文ID
- 220000165157
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- NII書誌ID
- AA12240517
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- ISSN
- 18822789
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles