乾電池の内部抵抗が影響する現象

書誌事項

タイトル別名
  • Some Phenomena Effected by Internal Resistance of Dry Cell

この論文をさがす

説明

乾電池の内部抵抗が影響して, 一般に知られているのとは異なる現象が生ずることがある。こうした現象のうち2つの場合について, その起こる条件を検討した。同質で太さの異なる2本の抵抗線(直径の比a(a>1))を同じ長さにして, それぞれを乾電池(内部抵抗r)につなぎ, 抵抗線の電力を比べると, 太い線の抵抗がrになる長さをl_0とすれば, l_0/a以上のときは抵抗の小さい太い線の方が大きくなり, l_0/aより短いと細い線の方が大きくなる。またそれぞれの線の抵抗がrであるとき, 電力は最大になる。2つの乾電池を(1)直列に, (2)並列につないで, それぞれ抵抗体につないだとき, 抵抗体の消費電力は一般に直列つなぎの方が大きくなることが知られているが, R<(a+b^2)r/(1+ab)の条件の下では並列つなぎの方が大きくなる。ここで抵抗体の抵抗をR, 第1の電池の起電力をE, 内部抵抗をr, 第2の電池の起電力をaE(a≦1), 内部抵抗をbr(b≧1)とする。従って全く性能の同じ電池ならばR<rのときに並列つなぎの方が消費電力は大きくなる。

収録刊行物

  • 紀要

    紀要 6 17-28, 1974-03-01

    聖徳大学

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573105976646621440
  • NII論文ID
    110000190131
  • NII書誌ID
    AN00128704
  • ISSN
    02863332
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ