Sporolactobacillus inulinusの高濃度streptomycin : 耐性菌の発生について(自然科学編)
書誌事項
- タイトル別名
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- Studies on Development of High-Level Streptomcin-Tolerant Strain in Sporolactobacillus inulinus
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説明
Sporolactobacillus inulinus(以下,Sp. inulinusと略称する。)は, 1954年,北原等によって分離され,乳酸菌でありながら胞子形成能および運動性を有し,そのためBergey's manual 第8版ではBacillusとではBacillusとClostridiumの間に挿入されている菌株である。乳酸菌の応用については周知の通りであるが,近年,抗生物質の多用によって,アミノ酸やビタミンの Bioassay,乳酸菌製剤への応用などに抗生物質の存在が障害をもたらしてきている。このことを重視して,これまで胞子形式能を有するSp. inulnusの各種薬剤耐性変異株の取得を試みてきた。その中で,Sp. inulnusは抗生物質の概念をはるかに越える5×10^5ppmのstreptomycin(以下,SMと略称する。)の存在下でも生育可能であることが明らかになった。そこで,我々は,一般乳酸菌,Bacillusおよび現在広く実験に併せられているEscherichia coliについてSMに対する感受性ならびに耐性能力をSp. inulnusと比較した。その結果,Sp. inulnusは他の菌株と比べSMに対する感受性が高いにもかかわらず,5×10^5ppmの高濃度SM存在下においても生育し,これは他に類をみない現象であることを知り得た。さらに,このような高濃度薬剤耐性能をどのようにして獲得するのか,その発生についても検討を行なったので報告する。
収録刊行物
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- 千葉県立衛生短期大学紀要 = Bulletin of Chiba College of Health Science
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千葉県立衛生短期大学紀要 = Bulletin of Chiba College of Health Science 3 (2), 51-58, 1984
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1573105976689543552
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- NII論文ID
- 110001022686
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- NII書誌ID
- AN00196329
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- ISSN
- 02885034
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles