亜急性壊死性リンパ節炎の病態に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Pathological Study of Subacute Necrotizing Lymphadenitis

この論文をさがす

説明

組織病理学的に亜急性リンパ節炎と診断された36例を対象とし,臨床症状および検査所見について検討した。季節による頻度の差や性差は認められないが,年齢的には10歳代後半から30歳代にかけての若年者が大多数である。リンパ節腫大部位は92%が頸部で,発熱も高頻度に認められ,2例に無菌性髄膜炎がみられた。検査所見では白血球の減少,GOT, GPT, LDHの上昇および leucin amide を基質とした LAP 活性の上昇が認められる。白血球の減少,LDH, LAP活性の上昇は,病初期に著明であるのに対し,GOT, GPT値はリンパ節腫大が消退し,解熱した頃に上昇傾向にある。既知ウイルス血清抗体価,トキソプラズマ抗体価の上昇など病因として考えられるものはない。本疾患は数か月間に再発をみたものが13例あるが,1986年11月に施行した追跡調査では,1年以降の再発はなく,したがって一過性の良性疾患と考えられる。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ