タカアシガニ稚ガニの飼育下における脱皮・成長(2)

この論文をさがす

説明

タカアシガニ人工産稚ガニの脱皮成長過程で、甲殻各部位の相対成長を調べ、次の結果を得た。1)甲幅/甲長の値は、0.58-0.85の範囲にあり、成長にともなって甲長60mm程度まで上昇し、以後は一定になる傾向が見られた。2)額棘長/甲長は0.18-0.48の範囲にあり、1齢の稚ガニでは0.3以下と低く、甲長約10mmで0.4台後半の最高値を示し、以後は低下した。3)腹節幅/甲長は、1齢稚ガニが最も低い0.15付近の値を示し、甲長5-10mm付近で雌雄2群に分かれ、雌は上昇を続け甲長約70mmで0.4を越えた。雄は甲長20mm以上で0.2-0.3の間で一定となった。4)両脚幅/甲長は、4.2-5.7の範囲にあり、1齢稚ガニが最も低い値を示し、甲長5-10mmまで急上昇して、以後はほぼ一定傾向を示した。5)人工産のものは天然産に比較して甲幅、腹節幅が広く額棘が短い傾向にあった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ