屋久島森林地域における来訪者の利用マナー,およびオーバーユース対策案に対する評価

  • 馬場 健
    京都大学大学院 地球環境学舎 地球環境学専攻
  • 森本 幸裕
    京都大学大学院 地球環境学堂 地球親和技術学廊

書誌事項

タイトル別名
  • The visitor's recreational manners and evaluations to actions against overuse of forest region on Yakushima-Island, Japan

説明

近年,オーバーユースや混雑により生態系に悪影響を及ぼしたり,自然地域で様々な問題が起こっている。そこで本研究では,来訪者の利用マナー,およびオーバーユース対策案(費用負担・人数制限・ガイド同行制)への賛否について一般来訪者とエコツアー参加者のそれぞれについて把握した。対象地は,エコツーリズムで人気の高い屋久島森林地域の縄文杉登山ルートと白谷雲水峡を選択した。調査の結果,縄文杉登山ルートの来訪者は登山を目的とした人が多く,同時に利用マナーが良いことがわかった。また,オーバーユース対策案に対する評価に関しては,縄文杉登山ルートのエコツアー参加者は3案いずれにも高い賛意を示し,白谷雲水峡ではガイド同行制が望まれていることがわかった。これらのことから,縄文杉登山ルートの来訪者および白谷雲水峡のエコツアー利用者は,自然保護に対する意識が高いことがわかった。また,ガイド同行制は,対策案の中で来訪者の自然環境の保全に対する責任を醸成するための最も望ましい手段であり,リピーター獲得にも繋がると考えられる。

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