MAG関連ニューロパチーにおける臨床経過と抗MAG抗体価の変動

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タイトル別名
  • The Relationship between Serum Anti-myelin Associated Glycoprotein (MAG) Antibody and Clinical Course in Patients with Anti-MAG Antibody Associated Neuropathy

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説明

MAG関連ニューロパチーの7症例について,血清抗MAG抗体および血清IgM値を長期にわたり測定し,抗体価の変動と臨床経過の関連について検討した。治療法としては,cyclophosphamideのみが1例,血漿交換療法のみが3例,ステロイド療法+血漿交換療法が2例,血漿交換療法+IVIG療法が1例で,臨床経過は,不変が3例,軽度改善が1例,中等度改善が1例,著明改善が1例,悪化が1例であった。抗MAG抗体価と血清IgM値は,経時的にはほぼ同様に変動したが,これらの変動は臨床症状とは相関しなかった。この結果からは,MAG関連ニューロパチーにおいて抗MAG抗体は,発症にはある一定の閾値を越えることが必要であるが,発症した後は抗体価の増減は症状の変動を反映しないと思われた。抗MAG抗体の測定は,確定診断には有用なものであるが,予後の経過の指標としては有用でないことが示唆された。

収録刊行物

  • 北里医学

    北里医学 32 (1), 37-43, 2002-02-28

    北里大学

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