溝口健二との対比における小津安二郎の空間表象

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説明

小津安二郎の画面構成の特徴として、ローポジ、格子状の構図、空間の閉鎖性の三点を挙げた上で、そこに現われる運動を、同時代の監督・溝口健二のそれと比較した。移動カメラを多用する溝口が物語への志向の強さを示すのに対して、小津の映画の運動は、反復も含め、始点と終点を曖昧化し、プロットの支配を相対化する傾向をもつ。そうした脱物語的運動の相関者たる小津の眼差しを、本稿は、見えないものを見えないままに残す、有限的なものとして特徴づけた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573387452597625728
  • NII論文ID
    120006699328
  • Web Site
    http://hdl.handle.net/10212/2404
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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