スーパープレッシャー気球とゼロプレッシャー気球を組み合わせたタンデム気球の開発 I(大気球研究報告)

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タイトル別名
  • Development of a tandem balloon system with a super-pressure balloon and a zero-pressure balloon I

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抄録

スーパープレッシャー気球とゼロプレッシャー気球からなるタンデム気球は高度を変えながら長時間飛翔する飛翔体である.このシステムにおいてはスーパープレッシャー気球に高い耐圧性能が要求される.20 μm 厚のポリエチレンフィルムに,ベクトランで作った菱目の網をかぶせた直径3 m のかぼちゃ型気球を製作し,地上で膨張,耐圧試験を実施したところ,正常に展開し,9,600 Pa に耐えることが実証された.これと同型の気球と2 kg のゴム気球からなるタンデム気球を,2011 年6 月1 日に大樹航空宇宙実験場より放球し,日昇をまたいだ飛翔性能試験を実施した.その結果,昼夜でスーパープレッシャー気球の皮膜温度は30 度変化すること,ゴム気球の夜間の浮力は地上での値と比較して5 % 減少することがわかった.これらの情報は,今後,スーパープレッシャー気球の要求耐圧を定量化するためや,同様のシステムを飛翔させる際のゴム気球の設定浮力を設定する際に極めて有用である.今後,大型のタンデム気球システムの開発を進めると共に,科学実験への応用を行なう予定である.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573387452682674432
  • NII論文ID
    110009477739
  • NII書誌ID
    AA1192675X
  • ISSN
    13491113
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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