小児発症Blaschkitisの1例

  • 小嶌 綾子
    京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学
  • 加藤 真弓
    京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学
  • 宮地 良樹
    京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学
  • 宇谷 厚志
    京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学|長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Child Onset Blaschkitis

説明

9歳,女児。3ヶ月前より左下肢内側に,扁平な丘疹と小紅斑が多発し,また一部は融合して不整形な局面となり,Blaschko line に沿って幅ひろく帯状に分布した。病理検査により,表皮では軽度のリンパ球遊走,真皮中層から深層には血管周囲性のリンパ球浸潤を認めた。発症から約1年で自然治癒した。以上より blaschkitis の小児発症例と診断した。Blaschkitis は,当初からその独立性にたいして議論のある疾患であり,その中でも特に古典的線状苔癬 (LS) の亜型とされる成人発症 LS と blaschkitis の鑑別が困難な点が問題と考えられている。我々は,blaschkitis は成人発症 LS を包含し,古典的 LS とは異なる疾患と考える。

収録刊行物

  • 皮膚の科学

    皮膚の科学 9 (2), 147-150, 2010

    日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573387452763230592
  • NII論文ID
    130006892930
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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