社叢と類義語との比較による神社の屋外空間に対する緑地空間概念に関する研究

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Spatial Conceptions of Open Spaces of Shinto shrines by the Comparison between "Shasoh" and the other synonyms.

抄録

本稿の目的は,同一の空間に対して複数の言葉が用いられる原因とその背景にある意図を明らかにし,"神社の屋外空間"を指して用いられる「社叢(しゃそう)」「鎮守の森」「社寺林」の類義語を比較し各々の言葉の意味や意義を分析することにより,神社の屋外空間に対する緑地の空間概念の差異と特徴を明らかにすることである。その結果,「社叢」が指し示す空間概念には植物生態学的側面に着目するという空間概念が強いこと,「鎮守の森」が指し示す空間概念には神社の空間のみならず精神的・文化的な拠り所という広範囲な解釈として捉えられている空間概念が強いこと,「社寺林」が指し示す空間概念には機能面や制度に着目した場合や現物の空間を表現する場合の対象となる空間に対して求められた空間概念が強いことが示された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ