The "Culture Concept" in the Writings of Edward T. Hall

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この小論文は,つぎの二つの要因:(1)日本文化に関する一人のアメリカ人の見解として,著者が16年間におよぶ日本での生活と仕事を通しての経験と,(2)文化人類学者エドワード・T・ホールの著書の中の幾つかの重要な概念の考察に基づき,「文化」について論じるものである。ホールの概念を説明するために,著者はホールの考えに基きながら次の4つの重要な概念について論じる:1)「文化はコミュニケーションである」,すなわち,ある特定の文化に存在するあらゆるものは"メッセージ"を持っていると見なされるが,ネイティブ(現地人,その地に生まれ育った人々),すなわちその文化に精通している人達だけが,如何にそのメッセージを正しく読解したり,反応したらよいかを知っている。2)文化の90%は"無意識"に作用している。それは話し手が聞き手に近づき過ぎると,かえって聞き手を後退させてしまうように,人々は自分の行動,あるいは,その行動が他の人々に与えている影響について意図的に認識しようとしない。「なぜ」そのように行動するのか,人々にとって説明するのは難しいことである。3)文化は「学習された行動」であり,それだけで「根本的な人間性」の定義を信用するものではない。自分の行動と比較して,他の文化の人々の行動は一風変わっているとか,あるいは不自然であると考えるより,"どんなことでもあり得る"と考えたほうが良いようである。4)「外国を旅行」すると「外国の文化」に出会う。その時,私達は「無意識」のうちに外国文化を体験している。そこで,私達は,無意識に「反射的」に急いで反応したりしないように,また,判断したりしないように注意しなけらばならない。要するに,旅行者は異文化に対してある程度の「客観性」を持つべきである。

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