A-8 ビニル安息香酸誘導体を溶解したMMA-TBBレジンの象牙質への接着 : 樹脂含浸象牙質の観察

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タイトル別名
  • Adhesion of Vinylbenzoic Acid Derivatives dissolved in MMA-TBB Resin to Dentin : Examination of Hydrid Layer

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4種のビニル安息香酸誘導体を溶解したMMA-TBB系レジンを、10-3処理した象牙質に接着したところ、4-ビニル安息香酸(4-VBA)、3-ビニル安息香酸(3-VBA)、4-ビニルアセチルサリチル酸(4-VAA)では、濃度に関係なく約10MPaの接着強さがえられた。しかし、4-ビニルサリチル酸(4-VSA)では0.5wt%で14MPa、5wt%で5.5MPaであった。これらの添加モノマーの効果により、象牙質表層部に樹脂含浸象牙質が3μmの厚さで生成していることがSEMで確認された。しかし、5wt%4-VSAの場合に生成した樹脂含浸象牙質は2μmと他に比べて薄かった。<実験方法>(1)被着体 新鮮な牛歯を冷凍し接着作業直前に解凍しエメリー紙にて600番まで研削した。(2)接着試験 スメアー層を除去するため、象牙質を10%クエン酸-3%塩化第二鉄水溶液40μlで30秒間処理し水洗乾燥の後、ビニル安息香酸誘導体を溶解したMMA-TBBレジンを被着面に盛り上げ、アクリルロッドを突合せて接着し、30分放置後、37℃水中に1日浸漬して引張り接着強さを測定した。(3)SEM観察 接着界面の縦断面を6N HClに30秒間浸漬した試料及び塩酸処理後0.3N NaOClに10分間浸漬した試料についてSEM観察した。

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