術前の経食道心エコー図検査にて左房内血栓が判明した麻酔症例

書誌事項

タイトル別名
  • Anesthetic Management for Left Colectomy in a Patient with a Left Atrial Thrombus Detected by Preoperative Transesophageal Echocardiogram

この論文をさがす

説明

横行結腸癌に対し左結腸部分切除術が必要とされた患者の術前経食道心エコー図検査にて左房内血栓が判明し,どちらの治療を先行させるべきか苦慮した症例を経験した.患者本人の強い希望,悪性腫瘍進行の危惧および血栓の非可動性などの理由により予定手術を先行させた.血栓拍出による内頸動脈系塞栓に即時に対応するため,術中は経食道心エコーにより左房内血栓をモニタリングし,脳神経外科医がカテーテルによる緊急血行再建術のため待機した.麻酔および手術経過は順調で,覚醒後も血栓遊離による体循環系の塞栓を疑わせる所見はなかった.術後の左房内血栓に対するワルファリン療法が長期に及んでおり,本症例における悪性腫瘍手術先行の判断は患者に良好な予後をもたらしたと考えられる.

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573950402319583488
  • NII論文ID
    110007473252
  • NII書誌ID
    AN00053070
  • ISSN
    03850072
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ