『白鯨』の空想小説的モチーフを覆すこと
書誌事項
- タイトル別名
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- Subverted Romance in Moby-Dick
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説明
この論文は「白鯨」の主人公であるイシュマエルとアハブの英雄的な性格に強調を置いて始まっている。メルビルが読者のために作り上げた物語の世界は板挟みの世界であり、時には空想小説の性格を見せ、また時には皮肉的な悲劇の性格を見せている。この論文では板挟みの世界が切り崩され、「白鯨」の物語としての背景にある真実が解明されている。物語の主人公を取り囲む登場人物は皮肉的性質を持った古典的航海物語の登場人物であり、詳細に分析されている。最後にこの論文では、儀式の悪霊化や、曖昧な比喩や、アハブの誇大妄想による強迫観念とそれに起因する不毛の犠牲を通した空想小説的モチーフを覆すことに視点が置かれている。
収録刊行物
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- 浦和論叢
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浦和論叢 (36), 1-27, 2006-06
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1573950402399383296
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- NII論文ID
- 120005408084
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- NII書誌ID
- AN10049116
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- Web Site
- http://id.nii.ac.jp/1223/00000286/
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- CiNii Articles