マウス白血病細胞株P388を用いた果物抽出物の抗癌作用の検索

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説明

アイトソープを用いない細胞増殖測定法としてMosmannによって紹介されたMTT法は、抗癌剤のスクリーニング、サイトカインのアッセイ、毒性試験などに広く用いられてきた。しかしながら、MTT法では細胞によって還元されたMTTが不溶性のホルマザンを生じ、これをプロパノールなどの有機溶媒で溶解する必要があった。これを改良したWST-1法では、生じるホルマザンが可溶性であり、操作がより簡便になった。筆者らもWST-1法が癌細胞株を用いた野菜抽出物の抗癌作用の検索に有用であることを報告してきた。近年、WST-1とメトキシPMSをプレミックスしたReady-to-useのテトラカラーワン試薬が考案され、細胞増殖をより簡便に測定することができるようになった。本報告では、種々の果実の抽出物の抗癌作用を、抗癌作用検定の標準細胞株であるマウス白血病細胞株P388とテトラカラーワン試薬によって検索し、渋柿を脱渋することによって抗癌作用が変化することを見出したので報告する。

収録刊行物

  • 東北農業研究

    東北農業研究 (53), 257-258, 2000-12

    [東北農業試験研究協議会]

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