前立腺癌の診断と治療におけるクリティカルパスの導入 : 詳細なアウトカム設定の重要性について

  • 川村 研二
    やわたメディカルセンター 泌尿器科
  • 徳永 亨介
    やわたメディカルセンター 泌尿器科
  • 高崎 利久
    やわたメディカルセンター クリニカルパス委員会
  • 井上 裕子
    やわたメディカルセンター クリニカルパス委員会
  • 高野 明美
    やわたメディカルセンター クリニカルパス委員会
  • 前橋 真由美
    やわたメディカルセンター クリニカルパス委員会
  • 小川 尚栄
    やわたメディカルセンター クリニカルパス委員会
  • 中田 恵子
    やわたメディカルセンター クリニカルパス委員会
  • 勝木 達夫
    やわたメディカルセンター クリニカルパス委員会
  • 森山 学
    金沢医科大学・泌尿生殖器治療学(泌尿器科学)
  • 田中 達朗
    金沢医科大学・泌尿生殖器治療学(泌尿器科学)
  • 鈴木 孝治
    金沢医科大学・泌尿生殖器治療学(泌尿器科学)

書誌事項

タイトル別名
  • Induction of Critical Pathways in Prostate Cancer : the Importance of the Detailed Outcome

この論文をさがす

説明

【目的】前立腺癌の診断と治療を標準化する目的でパスを導入した。【対象と方法】対象は,前立腺生検術:79例と前立腺全摘除術:7例である。用いたパスは,オーバービューパス,患者用パス,オールインワンパスの3種類である。パス導入時はオーバービューパスと患者用パスの2種類を用いたが,その後,詳細なアウトカムを定めたオールインワンパスを導入した。【結果】初期のパスでは,「検査や治療を効率よく並べた予定表」と考えパスを作成しており,どの時点でバリアンスが発生するのか判断基準が設定されていなかった。そこで,前立腺生検術の退院時に詳細なアウトカムを設定したバリアンスシートを導入した。ところが,このバリアンスシートの記載率は,医師が88%,看護師が47%であり機能しなかった。次に,詳細なアウトカムを設定した日めくり式オールインワンパスを導入した。この方式では,アウトカムとバリアンスが連動しており,日々のバリアンスをパスに記載することにより,バリアンスの収集が容易であった。【結論】詳細なアウトカムを設定し,バリアンス発生の判断基準を決めることがパス作成には必須である事が認識できた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ