RRSレジストリによる敗血症の解析とRRSチーム体制の考察(Analysis of patients with sepsis and RRS team composition from the Japanese Rapid Response System online registry)

説明

<jats:title>要旨</jats:title><jats:p>本邦ではRRS(rapid response system)が多くの施設で導入されつつある。RRSオンラインレジストリ(第1版)は本邦におけるRRSの状況を把握するため2014年に開始,35施設が参加し,6,784症例が蓄積されている。敗血症は,予後を改善するために早期の発見と早期の介入が必要とされている疾患であり,RRSの主な対象疾患の1つである。また,病院の特性によって有害事象が異なるという報告がある。本邦におけるRRS症例で敗血症を対象にした研究は未だに見られない。今回我々は,レジストリのデータから敗血症の状況とRRSチーム体制に対する考察を行った。【対象と結果】5,827症例のうち,535症例(9.1%)が敗血症であった。SEPSIS–2から3への定義変更によって,敗血症の占める割合が8.2%から10.2%へと増加した(p=0.00716)。敗血症症例は,多項目による起動症例が多く,転帰として予定外ICU入室,1か月死亡と関連していた。大学病院では一般病院と比較すると,担癌患者が多く,医療制限は少ない(p<0.0001, p=0.01920)。大学病院は,RRS症例の到着時心停止,予定外ICU入室,1か月死亡と関連していた。【結語】敗血症のRRS起動症例は増加傾向にあり,重症である。施設特性や状況に対応したRRSのチーム体制の構築を考慮する必要がある。</jats:p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1870302168336556416
  • DOI
    10.1002/jja2.12641
  • ISSN
    18833772
  • データソース種別
    • OpenAIRE

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