日本語方言一型アクセントの研究
書誌事項
- タイトル
- 日本語方言一型アクセントの研究
- タイトル別名
-
- ニホンゴ ホウゲン イチガタ アクセント ノ ケンキュウ
- 著者
- 山口, 幸洋
- 著者別名
-
- ヤマグチ, ユキヒロ
- 学位授与大学
- 大阪大学
- 取得学位
- 博士(文学)
- 学位授与番号
- 乙第07818号
- 学位授与年月日
- 1999-07-15
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説明
博士論文
資料形態 : テキストデータ プレーンテキスト
コレクション : 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文
博士論文
目次
目次
第1章 一型アクセントの認識 日本方言に占める位置
1節.ネーミング小史(発見から定説へ)
2節.無アクセント,無型アクセント
3節.「全国アクセント分布図」における位置
4節.共時論的な観察による位置づけ
(1)有坂・平山氏による福井
(2)服部・平山氏による南奥
(3)平山氏による九州および南奥
(4)金田一氏による北関東
(5)平山・青柳氏による八丈島
(6)平山氏による四国喜多地方
(7)金田一・寺田氏による大井川上流
第2章 文アクセント論の展開 用語,観念,単位
1節.アクセント・イントネーションの未分化概念
2節.認識とネーミングの必要
3節.スペクトログラフの問題点
4節.人間の感知能力
5節.ピッチパターンの単位「アクセント句」
(1)国立国語研究所・発話段落
(2)杉藤美代子氏・発話節
(3)川上蓁氏・句
6節.ポーズと「句」の関わり
7節.「句」の取り出しから分析ヘ―有弁別アクセント(東京)の場合
8節.「句」の取り出しから分析ヘ―無弁別アクセント(茨城,八丈島)の例
第3章 調査表調査の功罪 解釈の混乱
1節.ペーパーテスト式調査―まとまらないまとめ
2節.「尾高一型」の性格
3節.「平板一型」イコール「無型」か
4節.用語と観念の混乱,及び微妙な音相
5節.一型アクセントと曖昧アクセントの見分けをめぐって
6節.アクセント調査の実態
第4章 不確定性(1) 静岡県井川・笹間における実験的調査
1節.定説としての「曖昧アクセント」の様子
2節.大井川上流での実験・井川編
3節.笹間における脱一型アクセント話者の出現
4節.笹間奥・二拍名詞アクセント調査記録
5節.反応としての「読み」,スタイルとしての「読み」
6節.共通語化の進捗
7節.新しいペーパー調査への疑問
8節.ギラが見られる話者のサンプルの検討
第5章 不確定性(2) 群馬県邑楽郡,館林市,栃木県佐野足利地方の調査
1節.東関東地方の曖昧アクセント
2節.篠木れい子氏の研究
3節.不統一・不安定が特徴
4節.アクセント調査の実践及びその聞き取り
5節.一貫性がないアクセント「一型,無型,中間」
6節.調査アクセント・データ
7節.品詞コードごとの「部分体系」タイプの分類表
8節.非弁別型における偏り(表IVの説明)
9節.館林郊外方言と佐野・足利方言との差
10節.不確定性アクセント研究の問題点
第6章 民間の定評 一般の方言認識と学問の対応
1節.アクセント認識の歴史―民間における「コエ」
2節.地方における「アクセントがない」ことの認識―「人国記」,「駿国雑志」など.
3節.「ない」とは言わず,「ある」と言う
4節.各地でいう「尻上がり・一本調子」
5節.大井川上流のギラ
6節.八丈島方言のうわさ
7節.飯豊氏の記述的研究「福島」
8節.青柳氏の記述的研究「八丈島」
9節.藤原・吉田氏の記述的研究「福井県織田郡」
10節.藤原氏の記述的研究「愛媛県喜多郡」
第7章 全文平板性(1) 無差別平板調をめぐって
1節.全文平板調―一本調子
2節.茨城・福島の全文平板調
3節.大井川上流方言の全文平板調
4節.福井方言の全文中高調
5節.愛媛県喜多郡方言の一本調子
6節.九州の一型アクセント「平板一型」と「尾高一型」
第8章 全文平板性(2) 八丈島方言の分析試案
1節.八丈島方言の位置
2節.句の認定,取り出し
3節.句頭の上昇
4節.完全平板型(略称.全平型)
5節.上昇平板型(略称.昇平型)
6節.下降平板型(略称.降平型)
7節.部分平板型
8節.有下降1型
9節.有下降2型―下降連続型
10節.八丈島末吉方言テキスト
第9章 疑似語アクセントの意味 共通語アクセント獲得による変質
1節.疑似語アクセントとは
2節.茨城県石岡市方言の分析
3節.福島県須賀川市方言の場合
4節.静岡県本川根方言の弁別的下降
5節.八丈島方言アクセントにおける共通語化?―平山氏・青柳氏の研究
6節.「八丈島」における文からの抽出
7節.若年層と中高年層の差の意味するもの
8節.不完全な習得―「曖昧アクセント」
第10章 分析的特徴 イントネーションの比較
1節.句単位の個別的比較考察
2節.文頭イントネーション
3節.句間イントネーション
4節.先行無核文節における文節末(境界表示)下降
5節.一型アクセント周辺の非一型アクセント方言における「節末下降」との関連
6節.文末イントネーションの分類
7節.「本川根」と「石岡」の比較
第11章 談話資料の活用 一型アクセントのデータベース
1節.一型アクセント文資料の意義
2節.ディスコース研究の展開
3節.録音資料の収集
4節.筆者のオリジナル資料
5節.録音テープとその保全
6節.文字化上の問題点(主として東北方言等の音韻と表記について)
第12章 一型アクセントの本質 通時論的考察のために
1節.「無い」ことの意味―共時論的異質性
2節.曖昧アクセントの規定―共時論と通時論の混同.
3節.個人レベルの語アクセント獲得―脱一型アクセントから社会レベルヘ.
4節.将来の方向と動向―平山氏への疑問
5節.言語地理学的解釈
6節.文献絶対思想に基づく変化の順
7節.比較言語学と「変換作用」理論
8節.言語地理学的考察
9節.不対応の方言―もう一つの原始日本語
10節.グローバルな視点
11節.話法,文論的特徴と文アクセントの構成,無ポーズ,不整文などの問題
12節.おわりに
談話資料編
談話資料テキスト1・静岡県榛原郡本川根町田代方言
談話資料テキスト2・茨城県石岡市東田中方言
談話資料テキスト3・福井市周辺方言
談話資料テキスト4・宮崎県方言
索引
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1910583860633249920
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- NII論文ID
- 500001596115
- 500000182745
- 500001809037
- 500000644654
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- DOI
- 10.11501/3161866
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- HANDLE
- 11094/42989
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- NDL書誌ID
- 000000347059
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- データソース種別
-
- IRDB
- NDLサーチ