高校生の高度学習に大学図書館・専門図書館の利用は有効か?―図書館連携の多角的分析
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- 小野 永貴
- 研究代表者
- 筑波大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP17K12796
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 17K12796
- 研究種目
- 若手研究(B)
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 総合系 > 情報学 > 情報学フロンティア > 図書館情報学・人文社会情報学
- 研究機関
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- 筑波大学
- 日本大学
- 研究期間 (年度)
- 2017-04-01 〜 2023-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 2,990,000 円 (直接経費: 2,300,000 円 間接経費: 690,000 円)
研究概要
本研究は、高度な学習を行う高校生に対する支援として、大学図書館や専門図書館などの高度な図書館の資料を高校生も利用できるようにする連携形態に着目した。この連携のニーズや効果を明らかにすべく、本研究は5種類の調査を組み合わせて実施した。(文献調査,アンケート調査,高校生の執筆論文の分析,インタビュー調査,履歴データ分析) その結果、探究学習を実施する高校の生徒からは、高度な資料のニーズが存在しており、連携に教育的な価値があることが明らかになった。また、早期から高度な資料を利用することにより、高校卒業後の円滑な情報資源利用へ至る成長を促進するプロセスも確認された。
これまで、日本各地の大学で図書館の高大連携は実践されてきたが、その効果や影響は十分に検証されておらず、むしろ運用上の問題やコストが懸念される場合もあった。本研究は、高校生の実態に関するエビデンスに基づき、図書館の高大連携の教育的価値を明らかにした点で、社会的意義が大きい。また、図書館の高大連携という枠組みは、これまで教育学分野および図書館情報学分野の双方で十分に議論されてこなかった。本研究は、新たな高大連携研究の領域を切り拓いた点で、学術的にも意義がある。