高速かつ高精度な配座解析を軸とした理論計算が先導する不斉有機触媒の開発
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18H01969
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18H01969
- 研究種目
- 基盤研究(B)
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
- 研究機関
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- 福岡工業大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2023-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 17,160,000 円 (直接経費: 13,200,000 円 間接経費: 3,960,000 円)
研究概要
有機分子触媒は有毒な重金属の残留の心配がなく,レアメタルの高騰や枯渇の問題に対応できる理想的な触媒であり,その開発が社会的に求められている.本研究では独自に種々の配座解析法を開発し,有機分子触媒のエナンチオ選択性が発現する原因を明らかにしてきた.独自に開発したConFinderプログラムを利用して,高速かつ高精度な配座解析を実施した.これにより,高い選択性が発現する原因となる特別な配座を解明することが可能で,反応機構の解析や触媒設計のヒントが得られる.分担者の有機分子触媒を開発している実験グループと共同で,エステルの不斉加水分解反応に関する研究を行った.
従来利用されている金属を含む触媒は,貴金属が必要であったり,重金属を含むために環境汚染の問題がある.金属を含まない有機分子触媒に置き換えることができれば,これらの問題を解決することができるため,医薬品の合成やコスト削減が期待できる.最近,有機分子触媒の開発者がノーベル賞を受賞するなど,注目が高まっている.しかしながら,有機分子触媒と基質はの水素結合などの弱い相互作用で結びついており,その開発やメカニズム解明は実験的な手法だけでは難しい.本研究で用いている高精度な配座解析が有機分子触媒による不斉合成反応に有効であることを示すことができた.
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1040000781992962432
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- KAKEN