アルドステロン産生副腎腺腫 (APA)は代表的な二次性高血圧の成因であり、有病率に加えて臓器障害頻度が高率である一方、手術により根治可能であるため適切な診断が必要である。しかし、診断過程の複雑性から診断率が低く、簡便な診断法の開発が望まれている。近年、APAはアルドステロンのみならず、多様なステロイドホルモンを産生することが明らかとなった。本研究では、APAにおけるステロイドホルモン産生の多様性に着目し、シングルセル・空間トランスクリプトーム解析を用いて多様性の成因を明らかにする。ついで、成因から推定されるステロイドホルモンを同定・定量化し、APAの新規診断法を開発する。