RNA性転移因子(SINEとLINE)の動物ゲノム内転移の誘発と検出

研究課題情報

体系的番号
JP13680759 (JGN)
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)

科研費情報

研究課題/領域番号
13680759
研究種目
基盤研究(C)
配分区分
  • 補助金
審査区分/研究分野
  • 複合領域 > 基礎生物科学 > 分子生物学
研究機関
  • 東京工業大学
研究期間 (年度)
2001 〜 2002
研究課題ステータス
完了
配分額*注記
3,600,000 円 (直接経費: 3,600,000 円)

研究概要

ウナギのゲノム中に存在するSINEとLINEには、その3'領域に約60bpの相同領域が存在する。この相同性よりSINEはLINEにより転移増幅されると考えられる。今回我々はこの仮説を検証するため、ウナギSINEの上流に転移検出カセットを挿入したカセット+SINE配列を転写できるプラスミドと、ウナギLINEを転写できるプラスミド(カセット配列を持たない)を構築した。この2つのプラスミドをHeLa細胞内に共導入し、トランス転移(SINE配列転移)実験をおこなった。LINE RNAより翻訳されるLINEタンパク質(逆転写酵素とエンドヌクレアーゼ)がSINE RNAをトランスに認識して、逆転写によりcDNAを合成しゲノムのある場所に挿入すると、カセット配列の機能によりHeLa細胞が薬剤耐性を獲得する。このトランス転移実験により、ウナギLINEはウナギSINE配列をトランスに認識して転移させることができることが示された。またウナギLINEの変異実験によりこのウナギSINE配列の転移にはウナギLINEの逆転写酵素およびエンドヌクレアーゼが必須であることが示された。また、ウナギSINEと異なる配列のシクリッドSINEおよびサケSINEを用いて同様の転移実験をおこなったところ転移は検出されなかったことから、ウナギLINEはウナギSINEを特異的に認識していることが示された。これらの実験結果は、以前より我々が提唱していた仮説「SINEは相同な3'領域配列を持つLINEにより認識され転移・増幅する」を支持する初めての実験的証拠である。

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