アイヌ音楽の旋律分析研究、及び北方諸民族の音楽との比較研究に向けた基礎的調査
-
- 甲地 利恵
- 研究代表者
- 北海道博物館
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18K01183 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 18K01183
- 研究種目
- 基盤研究(C)
- 配分区分
-
- 基金
- 審査区分/研究分野
-
- 小区分04030:文化人類学および民俗学関連
- 研究機関
-
- 北海道博物館
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2025-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 4,420,000 円 (直接経費: 3,400,000 円 間接経費: 1,020,000 円)
研究概要
アイヌの伝統音楽の音楽的特徴を明らかにするため、音楽分析を行った。口頭文芸の「神謡」で、折返し句と本文の句がいずれも3拍で展開する旋律型は、詩句行によっても語り手によっても細かい差異がある。これを新たな方法で分類した結果、旋律構成音や旋律型の使用頻度に個人差が見られた一方、詩句を3拍に配するリズム型には相当の共通性があり、これが神謡の同一性を支える可能性を示した。また、同一の歌い手による複数曲種の演奏の比較検討を3例実施し、伝統的歌唱の特徴である多彩な音色を生む声の技巧がジャンルによって使い分けられている可能性を指摘した。 並行して、研究文献リストの作成や関連資料の情報収集・整理も実施した。
アイヌ音楽・芸能の復興の機運が各地で高まる中、現場のニーズ(伝統曲の復元や演奏様式の再興)に応えられる、音楽学的な裏付けを構築することを本研究は目ざした。音楽教育において、対象となる音楽の特徴や構造に関する研究が実践に有用な教科書の編纂において理論的背景として役立つように、本研究も、アイヌ音楽の伝承と学習を音楽学的側面でサポートできるような理論的展望を示したことによって、直接間接にアイヌ文化の復興に寄与できる。本研究で提示したいくつかの問いはまた、アイヌ音楽だけにとどまらない、民族音楽学的手法による調査研究にとっても有意義な議論を喚起しうる、いささかなりとも学術的な貢献をも果たしたと考える。
関連未分類成果物
読み込み中...