心肺停止蘇生後の記憶障害に対するTNF-α阻害薬による治療効果の検討
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18K08930
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18K08930
- 研究種目
- 基盤研究(C)
- 配分区分
-
- 基金
- 審査区分/研究分野
-
- 小区分55060:救急医学関連
- 研究機関
-
- 福岡大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2024-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 4,550,000 円 (直接経費: 3,500,000 円 間接経費: 1,050,000 円)
研究概要
心肺停止患者の心肺蘇生率が向上している一方で、蘇生後の患者は脳症や腎不全などの臓器障害を伴うことが深刻な問題となっている。それらの発症機序は未だ明確でなく、有効な治療法の確立に至っていないのが現状である。心肺蘇生を起因とする炎症性細胞の活性化は各種臓器の細胞死を誘導する可能性が示唆されているが、その詳細なメカニズムは不明である。本研究では、心肺停止後あるいは虚血再灌流後の炎症性細胞の活性化が関連細胞内のCa 2+ シグナルに依存していることを明らかにした。
蘇生後脳症の患者の中には記憶障害のみが残存し社会復帰が困難な場合がある。この様な記憶障害を持つ患者数が増加することは、社会的損失となる可能性がある。また蘇生後の腎機能障害も同様であり、特に末期腎不全に至る場合には社会復帰に大きな障害となる。本研究では、心肺停止蘇生後の脳および腎機能障害に対する新規治療法の開発を目指すべく、脳・腎臓における蘇生後病態発症機構の分子基盤を明らかにすることを目的としている。