エクソソームに着目した変形性関節症における軟骨変性の機序の解明
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- 津野 宏隆
- 研究代表者
- 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター)
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18K16638
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18K16638
- 研究種目
- 若手研究
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 小区分56020:整形外科学関連
- 研究機関
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- 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター)
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2021-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 4,160,000 円 (直接経費: 3,200,000 円 間接経費: 960,000 円)
研究概要
変形性関節症(OA)では痛みは最も重要な症状である。近年、疫学研究において滑膜病変がOAの臨床症状である痛みや疾患の進行に関与することが報告されている。しかしながら、多くの研究にもかかわらずOAにおける滑膜病変の本態は不明であり、滑膜病変に伴って痛みが生じる機序もわかっていない。本研究では、疼痛の強いOAと軽快した状態のOA、および人工膝関節置換術を受けたRA患者から採取した関節液中のexosomeを採取し、その中に存在する疼痛関連miRNAの発現を半網羅的に解析することにより、関節液中に存在して疼痛発現に関与する因子の特定を試みた。
本研究の結果からOAにおける疼痛の発現に関与するmiRNAが5種見出された。OAの痛みのうちとくに滑膜性の疼痛についてはその発現機序に関して定説はまだないが、これらのmiRNAはその機序を解明する手がかりとなることが期待される。今回の研究ではこのmiRNAがどの組織においてどのような機序で産生されるのか、それらのmiRNAがどのように痛みの発現に関与するのかの検討は行えていない。これらについては今後改めて研究費を獲得し検討を行う予定である。