ポリエチレンテレフタレートに骨伝導性を付与する挑戦
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- 石川 邦夫
- 研究代表者
- 九州大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18K19928
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18K19928
- 研究種目
- 挑戦的研究(萌芽)
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 中区分90:人間医工学およびその関連分野
- 研究機関
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- 九州大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-06-29 〜 2023-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 6,370,000 円 (直接経費: 4,900,000 円 間接経費: 1,470,000 円)
研究概要
ポリエチレンテレフタレートは人工腱や人工靭帯に使用されている。しかし、ポリエチレンテレフタレート自体に骨結合性がないため脱落等の問題が生じている。本研究ではポリエチレンテレフタレートを表面処理することでポリエチレンテレフタレートに骨結合性を発揮することに挑戦する。 本研究では表面を加水分解してヒドロキシ基を有するポリエチレンテレフタレート、また、リン酸基を修飾したポリエチレンテレフタレートをそれぞれ調製した。未処理のポリエチレンテレフタレートと比較すると表面処理ポリエチレンテレフタレートは骨芽細胞を活性化することを見出し、動物実験においても骨結合性が向上することを見出した。
ポリエチレンテレフタレート等の高分子材料は柔軟性や弾性などの優れた特徴を示すが、骨結合性がない。そのため、骨と結合させるためにはリン酸カルシウムなどの材料を混ぜる等されているが、力学特性の劣化等の問題がある。本研究で挑戦した表面処理によるポリエチレンテレフタレートの骨伝導性付与は材料そのものの力学特性を失うことなく骨結合性を示すものである。リン酸カルシウムに依存せずに骨結合性を示したことから、材料が骨結合性を発揮する機序の解明に貢献できると考えられる。また、本研究による挑戦は医療機器の発展に貢献するものであり、医学分野への貢献も特筆すべき社会的意義である。
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1040282256983137664
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- KAKEN